SAPには様々な製品が存在していますが、SAP BW/4HANAはその中でも歴史が古く、バージョンアップによって次世代向けにアップグレードが完了している製品です。今回は、次世代データウェアハウスソリューションとして活躍するSAP BW/4HANAの特徴などについて、ご紹介します。
SAP BW/4HANA登場の背景とその特徴とは
SAP BW/4HANAのデザインコンセプトとして掲げられているのが、シンプル、オープン、先進のインターフェイス、そしてハイパフォーマンスという4つの特徴です。
SAP Business Warehouse(BW)進化の歴史(Source: sapjp.com)
参考:SAP「次世代データウェアハウスソリューション『SAP BW/4HANA』のご紹介」
https://www.sapjp.com/blog/archives/15336
順にこれらの点についてご紹介します。
シンプル
SAP BW/4HANAは、シンプルであることを強みとして掲げています。従来のBWにおいては10種類のデータモデリング用のオブジェクトが用意されていたことで、多様な機能性を実現していた一方、操作が複雑になるというデメリットも抱えていました。
SAP BW/4HANAでは機能性を落とすことなくデータモデリング用のオブジェクトの種類を4つにまで削減し、冗長な要素を含まない、シンプルな構造を実現しています。これにより、さらなる導入可能性の追求もできるようになりました。
オープン
SAP BW/4HANAは、自社に限らず外部ツールに対してもオープンな設計になっています。従来のBWでは、専用のツールセットであるSAP Business Explorer(BEx)を前提とする、SAP固有の接続方式(BICS)を基礎とした設計だったため、外部ツールの利用は限定的でした。
しかしSAP BW/4HANAでは、BWのオブジェクトからSAP HANA の Calculation View を自動生成する機能を備えており、SQLアクセスが可能なフロントエンドツールであれば好きなように利用が可能です。
SAPと外部ツールの共存が実現したことで、高い汎用性を有することとなりました。既存のシステム環境をできるだけ維持したいという企業にとって、SAP運用のハードルが低くなった瞬間でもあります。
先進のインターフェイス
従来のBWにおいて、データモデリングやモニタリングをはじめとするほとんどの作業は、SAPGUIで行っていました。
そのため、特徴的なインターフェイスに慣れるための時間を必要としていたのですが、SAP BW/4HANAではこの点も改善されています。
HANA Studioに統合された、使い勝手の良いモデリングツールや、HTML5ベースの管理者向けモニタリングツールが利用できるよう設計されているため、初めてのSAP導入においても混乱を最小限に抑え、業務改善を実行できます。
新しいシステムが招く混乱を避けたいということで導入を見送ってきた企業にとって、嬉しいアップデートと言えるでしょう。
ハイパフォーマンス
SAP HANAはインメモリDBとなっているため、非常に高速なクエリやデータの読み込みを実現しています。ロールアップや統計更新の必要性もSAP BW/4HANAでは無くなっており、アルゴリズムプッシュダウンによるパフォーマンスの改善も見込めます。
また、HAP(HANA Analysis Process)を経由することで、RやカスタムHANAプロシージャを活用した予測分析やデータマイニングなど、高度な分析の実現も達成しています。
これから人工知能の開発や機械学習を取り入れたいという企業にとっても、嬉しい改善内容と言えるでしょう。